左手の薬指に、指輪をはめて。
お弁当の入った巾着袋を、たくさん付箋のついた資料のファイルと一緒にトートバックに入れた。
「ねー、ここ。結んでー?」
「はいはい。蝶々結びができないとか……どんだけ不器用なのー?」
クラスメイトのみんなも、わたしを見てくすくすと笑っていた。
「はい、できた。仕事頑張って!」
「ありがとう!行ってきまーす!」
私は、生徒会室がある南校舎までの道をゆっくりと歩く。
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