We are...
朝露の涙
1
眩しさを覚えて、羽澄は目を覚ました。
右横にあるカーテンの隙間から、鋭い朝の光が差し込んでいた。
身体を起こした。
―あれここどこ?
目をこすり、見覚えのない部屋を見回した。……見覚えがあるようにも思うのだが、頭がガンガン痛くて、回転が鈍い。
スースーと、左側から人の寝息が聞こえてきた。
恐る恐る音の方向に目をやると、腰までタオルケットを掛けた、半裸の男が腕を枕にして眠っている。
横顔に頬まで髪が掛かり、顔が分からないけれど、誰だかはわかっていた。
それからゆっくり自分の身体を見下ろす。
やっぱり、何も着ていない。
「あああああああ。またやってしまった!!」
男を起こさないように小さく叫んで、膝を抱えた。
羽澄は大学に入ってからこの状態は2回目。
前は、明日香に連れられた合コンに行った時だった。目が覚めたら、それこそラブホテルのベットの上、背を向けて熟睡していた男を放置して、部屋から飛び出て始発で帰ったのは、記憶に新しいゴールデンウィーク明けの頃。
その日、明日香に大学で聞いたら
「微妙に話の合った、結構イケてた彼と、一緒に帰ったよ。」
らしい。明日香に事の顛末を言ったら
「別に処女でもないし、痛いオトナの経験したと思って自重したら?」
と軽やかにたしなめられた。
めちゃめちゃ自己嫌悪して、もうお酒はやめようって誓ったのに、1ヵ月半でこれって…ありえない。
確かに処女ではなかった。
高1の終わりから友達の紹介で付き合い始めた彼氏と、高2の夏休みに1度だけそういうことになった。学校違ったしなんとなく自然消滅したけれど。
―もう最悪だ。
―前回と違って相手が分かってるだけマシか?
―そんなわけないし!!!
「あああああああ、もう!!」
さっきより少し大きな声で呻いた。
「ねえ、おはよう。」
急に声を掛けられ、ちょっと飛び上がって振り返った。
右横にあるカーテンの隙間から、鋭い朝の光が差し込んでいた。
身体を起こした。
―あれここどこ?
目をこすり、見覚えのない部屋を見回した。……見覚えがあるようにも思うのだが、頭がガンガン痛くて、回転が鈍い。
スースーと、左側から人の寝息が聞こえてきた。
恐る恐る音の方向に目をやると、腰までタオルケットを掛けた、半裸の男が腕を枕にして眠っている。
横顔に頬まで髪が掛かり、顔が分からないけれど、誰だかはわかっていた。
それからゆっくり自分の身体を見下ろす。
やっぱり、何も着ていない。
「あああああああ。またやってしまった!!」
男を起こさないように小さく叫んで、膝を抱えた。
羽澄は大学に入ってからこの状態は2回目。
前は、明日香に連れられた合コンに行った時だった。目が覚めたら、それこそラブホテルのベットの上、背を向けて熟睡していた男を放置して、部屋から飛び出て始発で帰ったのは、記憶に新しいゴールデンウィーク明けの頃。
その日、明日香に大学で聞いたら
「微妙に話の合った、結構イケてた彼と、一緒に帰ったよ。」
らしい。明日香に事の顛末を言ったら
「別に処女でもないし、痛いオトナの経験したと思って自重したら?」
と軽やかにたしなめられた。
めちゃめちゃ自己嫌悪して、もうお酒はやめようって誓ったのに、1ヵ月半でこれって…ありえない。
確かに処女ではなかった。
高1の終わりから友達の紹介で付き合い始めた彼氏と、高2の夏休みに1度だけそういうことになった。学校違ったしなんとなく自然消滅したけれど。
―もう最悪だ。
―前回と違って相手が分かってるだけマシか?
―そんなわけないし!!!
「あああああああ、もう!!」
さっきより少し大きな声で呻いた。
「ねえ、おはよう。」
急に声を掛けられ、ちょっと飛び上がって振り返った。