優秀な姉よりどんくさい私の方が好きだなんてありえません!
第32話 私はがんばりたい
目が覚めると髪に顔を埋めたまま、抱き締めて眠る壱哉さんがいた。
お、起きるに起きれない。
ど、ど、どうしたらいいの?
そうだ!
そっと抜け出ればいいのでは?
もぞもぞと腕から少しずつ抜けようとすると、突然、背後から首筋にキスを落とされ、抱き締められた。
声にならない叫び声を心の中であげた。
「お、起きてっ!?」
「休みたいな」
「だっ、だめですよ!みんな、壱哉さんを待ってますから!」
私が休むのと訳が違う。
耳元で笑う声がした。
「変わらないな」
「え?」
「なんでもない」
ぼすっと髪の中に顔を埋めたかと思うと、息を吐いた。
「仕方ない。仕事に行くか」
「あ、朝食を」
「六時半になったら、通いの家政婦がきて作ってくれる」
「は、はあ」
「家のことは心配しなくていい」
「でっ、でも、私、壱哉さんにお弁当を作りたいです」
「わかった。今日の帰りに買い物に寄れるように運転手に言っておこう」
当り前みたいに壱哉さんは言うけど、結婚してないのにこんな待遇でいいの!?
誰とも付き合ったことがないから、わからないけど、これが普通なの?
お昼くらいは私が作らないと気が済まない。
お、起きるに起きれない。
ど、ど、どうしたらいいの?
そうだ!
そっと抜け出ればいいのでは?
もぞもぞと腕から少しずつ抜けようとすると、突然、背後から首筋にキスを落とされ、抱き締められた。
声にならない叫び声を心の中であげた。
「お、起きてっ!?」
「休みたいな」
「だっ、だめですよ!みんな、壱哉さんを待ってますから!」
私が休むのと訳が違う。
耳元で笑う声がした。
「変わらないな」
「え?」
「なんでもない」
ぼすっと髪の中に顔を埋めたかと思うと、息を吐いた。
「仕方ない。仕事に行くか」
「あ、朝食を」
「六時半になったら、通いの家政婦がきて作ってくれる」
「は、はあ」
「家のことは心配しなくていい」
「でっ、でも、私、壱哉さんにお弁当を作りたいです」
「わかった。今日の帰りに買い物に寄れるように運転手に言っておこう」
当り前みたいに壱哉さんは言うけど、結婚してないのにこんな待遇でいいの!?
誰とも付き合ったことがないから、わからないけど、これが普通なの?
お昼くらいは私が作らないと気が済まない。