優秀な姉よりどんくさい私の方が好きだなんてありえません!
第43話 復帰
信じられないことが起きた。
処分が決定したはずの水和子お姉ちゃんが本社に復帰した。
それがわかったのは朝一番のことだった。
なぜなら、子会社に出向と聞かされていた水和子お姉ちゃん本人が役員室前に待っていて私と壱哉さんにそう言ったからだ。
「壱哉。今日から、私があなたの秘書よ。日奈子は広報部に行きなさい」
秘書!?
そして、私が広報部?
そんなこと私だけじゃなく、壱哉さんも何も聞かされていない。
どうしてお姉ちゃんが?
一晩の間に何があったの?
「なんの真似だ」
「安島社長からの辞令よ」
水和子お姉ちゃんの手には安島さんが社長として発令した辞令文書があり、それを見せつけるようにひらひらと動かして見せた。
「おはよう。いい朝だな」
安島さんが楽しげに笑いながら現れた。
「俺が社長になったからには壱哉の好きなようにはさせないからな」
「俺に秘書は必要ない。日奈子は家に帰す」
「壱哉さん!」
私が嫌だと言おうとしたのをすっと手で制した。
処分が決定したはずの水和子お姉ちゃんが本社に復帰した。
それがわかったのは朝一番のことだった。
なぜなら、子会社に出向と聞かされていた水和子お姉ちゃん本人が役員室前に待っていて私と壱哉さんにそう言ったからだ。
「壱哉。今日から、私があなたの秘書よ。日奈子は広報部に行きなさい」
秘書!?
そして、私が広報部?
そんなこと私だけじゃなく、壱哉さんも何も聞かされていない。
どうしてお姉ちゃんが?
一晩の間に何があったの?
「なんの真似だ」
「安島社長からの辞令よ」
水和子お姉ちゃんの手には安島さんが社長として発令した辞令文書があり、それを見せつけるようにひらひらと動かして見せた。
「おはよう。いい朝だな」
安島さんが楽しげに笑いながら現れた。
「俺が社長になったからには壱哉の好きなようにはさせないからな」
「俺に秘書は必要ない。日奈子は家に帰す」
「壱哉さん!」
私が嫌だと言おうとしたのをすっと手で制した。