優秀な姉よりどんくさい私の方が好きだなんてありえません!
「家庭料理だから、あまり手数のない料理にしてもらうのと、冷凍の作り置きができるレシピをシェフにはお願いしたいです」
「なるほど。それじゃ、レシピカードにするのは作り置きができる物にして、当日に配る資料には作り置きプラス簡単にできる洋食レシピをつけようか」
「はい」
「フェアが終わった後も商品サイトでレシピを見れるようにしておこう」
私の一言だけで、壱哉さんは全てを理解したかのようにさらさらと書き出していた。
「後は予算なんですけど、シェフを呼べますか」
フェアにかかる予算の見積もりを壱哉さんに見せた。
「そうか。予算か」
私が見せた見積書に壱哉さんは顔を強ばらせた。
「なるほど。予算すら満足に渡さないつもりか」
「でも、倉庫の人達のおかげで、予算内に収まりましたから!」
「日奈子はえらいね。シェフの方は俺が手配しよう」
「はい」
壱哉さんは笑っていたけど、目はまったく笑っていなかった。
「よかった!これでなんとかなります」
「当日は俺も行く」
「専務なのに!?」
「関係ない」
そう答えると、壱哉さんは胸のポケットから小さな箱を取り出して、私の目の前に置いた。
「婚約しよう」
「なるほど。それじゃ、レシピカードにするのは作り置きができる物にして、当日に配る資料には作り置きプラス簡単にできる洋食レシピをつけようか」
「はい」
「フェアが終わった後も商品サイトでレシピを見れるようにしておこう」
私の一言だけで、壱哉さんは全てを理解したかのようにさらさらと書き出していた。
「後は予算なんですけど、シェフを呼べますか」
フェアにかかる予算の見積もりを壱哉さんに見せた。
「そうか。予算か」
私が見せた見積書に壱哉さんは顔を強ばらせた。
「なるほど。予算すら満足に渡さないつもりか」
「でも、倉庫の人達のおかげで、予算内に収まりましたから!」
「日奈子はえらいね。シェフの方は俺が手配しよう」
「はい」
壱哉さんは笑っていたけど、目はまったく笑っていなかった。
「よかった!これでなんとかなります」
「当日は俺も行く」
「専務なのに!?」
「関係ない」
そう答えると、壱哉さんは胸のポケットから小さな箱を取り出して、私の目の前に置いた。
「婚約しよう」