優秀な姉よりどんくさい私の方が好きだなんてありえません!
第9話 これはデート?
日曜日、両親は疲れているみたいで朝食も食べずにまだ眠っていた。
緋瞳(ひとみ)お姉ちゃんは自分が出た番組をリビングのテレビでチェックしているし、水和子(みわこ)お姉ちゃんはソファーに座り、コーヒーを飲みながら本を読んでいた。
私はと言えば、朝から忙しくて二人の食べた朝食の後片付けをして、洗濯を干して、昼食用に家族一人一人の皿に卵とツナのサンドイッチを作った。
デザートには昨日の夜に作っておいたミルク寒天に市販の甘いゆであずきをのせたものを冷蔵庫に用意してあるから、後はメモを書いておけば、わかるよね。

「みんなのお昼ご飯は用意したし、夕方には帰れるから大丈夫!」

何度も頭の中で今日のシミュレーションしただけあって、段取りはバッチリだった。
私にしたら、朝からいい仕事したなあ。
まだ少し早かったけれど、いつもの失敗を考えたら、ちょうどいいくらいだ。
壱哉(いちや)さんを待たせるわけにはいかない。
エプロンを外して、鏡の前でチェックした。
服は今日まで悩みに悩んだけど、結局、いつもの普段着より少しおしゃれかな?くらいに落ち着いてしまった。
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