優秀な姉よりどんくさい私の方が好きだなんてありえません!
第15話 告白【水和子 視点】
「今日は壱哉と飲みに行くから、夕飯はいらないわ」
日奈子に言うと、見るからに動揺して、手に持っていたコーヒーカップを落としかけた。
ぎりぎりでキャッチし、ホッとした顔をして、黙ってうなずいた。
「壱哉がこの間のフェアの成功をお祝いしてくれるの」
わかっているのか、いないのか、日奈子はなにも言わず、ぼんやりとしていた。
まるで、張り合いのない。
こっちがモヤモヤしていたのがバカみたいに思ってしまう。
でも、その苛立ちは壱哉の行動のせい。
毎朝、日奈子を迎えにくるのも二人で仕事をしているのも気に入らなかった。
仕事だとはわかっているわよ?
でも、壱哉は日奈子に対して、まるで恋人にするような態度を見せる。
それが私を苛つかせるのだ。
玄関を出ると、ちょうどお隣から渚生が出てきた。
「おはよう。渚生」
「ん?ああ。おはよー」
正直、私は渚生が苦手だった。
人の気持ちを考えずにズバズバ物を言ってくるから。
「今日、飲みに行くんだっけ?」
「そうよ。渚生、少しは気を遣って、私と壱哉を二人きりにしてくれない?」
日奈子に言うと、見るからに動揺して、手に持っていたコーヒーカップを落としかけた。
ぎりぎりでキャッチし、ホッとした顔をして、黙ってうなずいた。
「壱哉がこの間のフェアの成功をお祝いしてくれるの」
わかっているのか、いないのか、日奈子はなにも言わず、ぼんやりとしていた。
まるで、張り合いのない。
こっちがモヤモヤしていたのがバカみたいに思ってしまう。
でも、その苛立ちは壱哉の行動のせい。
毎朝、日奈子を迎えにくるのも二人で仕事をしているのも気に入らなかった。
仕事だとはわかっているわよ?
でも、壱哉は日奈子に対して、まるで恋人にするような態度を見せる。
それが私を苛つかせるのだ。
玄関を出ると、ちょうどお隣から渚生が出てきた。
「おはよう。渚生」
「ん?ああ。おはよー」
正直、私は渚生が苦手だった。
人の気持ちを考えずにズバズバ物を言ってくるから。
「今日、飲みに行くんだっけ?」
「そうよ。渚生、少しは気を遣って、私と壱哉を二人きりにしてくれない?」