優秀な姉よりどんくさい私の方が好きだなんてありえません!
第24話 犯人
四月も終わり、五月の連休前に壱哉さんが唐突に言った。
「日奈子。五月の連休にどこか遊びに行きたいところはないか?」
これはまさか。
デート!?
なんだか、付き合ってるってかんじがする!
行きたいところはたくさんあるけど。
「壱哉さんがゆっくりできる場所がいいです」
「俺?」
「ずっと残業続きですから」
毎日の残業は連休に休みをとるためだって、今になってわかった。
私を遊びに連れて行ってくれようとして無理に仕事を詰め込んでいたんだと思う。
がっかりさせないようにギリギリまで頑張ってくれて、休みがとれそうだから言ってくれたことも。
「わかった」
壱哉さんが微笑んだので、私もにこっと微笑み返した。
ほんわかした空気が漂った。
届いた挨拶状を開封して、封筒と文書を仕分ける作業に戻った。
その時、ノックの音がした。
今日の来客の予定はなかったのに。
誰だろうと思いながら、立ち上がると営業部の部長と広報部の部長が揃って並んでいた。
「専務、お話が」
二人は邪魔だというように私を手でどかし、冷たい視線を投げかけた。
「なんだ?」
「日奈子。五月の連休にどこか遊びに行きたいところはないか?」
これはまさか。
デート!?
なんだか、付き合ってるってかんじがする!
行きたいところはたくさんあるけど。
「壱哉さんがゆっくりできる場所がいいです」
「俺?」
「ずっと残業続きですから」
毎日の残業は連休に休みをとるためだって、今になってわかった。
私を遊びに連れて行ってくれようとして無理に仕事を詰め込んでいたんだと思う。
がっかりさせないようにギリギリまで頑張ってくれて、休みがとれそうだから言ってくれたことも。
「わかった」
壱哉さんが微笑んだので、私もにこっと微笑み返した。
ほんわかした空気が漂った。
届いた挨拶状を開封して、封筒と文書を仕分ける作業に戻った。
その時、ノックの音がした。
今日の来客の予定はなかったのに。
誰だろうと思いながら、立ち上がると営業部の部長と広報部の部長が揃って並んでいた。
「専務、お話が」
二人は邪魔だというように私を手でどかし、冷たい視線を投げかけた。
「なんだ?」