彼は真面目な優等生
6.謎
「ちょっとこい!!」
「ちょっと!!」
そう言われて腕をつかまれた。
最悪だぁぁ〜!!!
説教が始まるよぉ…
「ほら、ちゃんと歩けっ!!」
その時―……
「先生」
「ん〜なんだ?」
狩野が嫌々振り向くと…
「こいつは俺のなんで、ちょっかい出さないで下さい」
蒼君がそう言って、私の腕を掴んでる狩野の手を、無理やり引き離した。
“俺のだから”
俺の彼女ってこと??
…本当に思ってくれてるの?
嬉しい言葉なのに、さっきの事があって、簡単には信じられなかった。
「ちょっかいって…俺は指導しに連れて行くだけだぞ??」
うん、そうだよね??
よく指導されるけど…ちょっかいなんて出されてないけど??
「……知ってますよ。
先生がこいつ―…」
「あぁぁぁ〜…わかったよ…たくっ、今日は見逃してやるよ…」
えっ??あたしが何??
なんかあるわけ??