彼は真面目な優等生
8.先生
「…わかんない」
「何がだ??」
……―っ!!!???
誰っ!!??
ぱっと振り向くとそこには
―――…狩野が居た。
「泣いてんの??」
そう言って寄って来た。
「泣いてない…」
「俺が抱き締めてあげようか??」
はぁー…馬鹿??
「あんた先生でしょ、生徒に手出しちゃ駄目だから!」
「…いいじゃん…好きだし」
はぁ!?
「今、好きって言った??」
「うん、俺さ…加地のことが好きなんだ」
「あんた先生」
「禁断の恋だぞ??いい響き!」
「私には蒼君が居るから!!」
「俺と浮気しない?」
はぁぁ!!!???
なんて馬鹿な教師なんだか…
でも………
狩野のニッと歯をだして笑うその笑顔は…優しかった。