彼は真面目な優等生
「まっ!!!
早く元気になってくれよな!!
授業始まるし、行くぞ!!」
「う…うん」
あたし達は古びた教室を出た。
「「……」」
一言も話さずに私と狩野は新校舎までついた。
「じゃあ、授業でな!!」
「うん」
背を向けて歩き出す…。
「あっ!!」
「なっ何??」
「笑顔居ろよ?
返事はいつでも待ってるから!!」
「…うん」
また、あの笑顔を残して歩いて行った。
「あんなに…爽やかな人だったんだ…」
自分でもわかっていなかったけど、私はその背中を見つめていた―…