彼は真面目な優等生



「うん…ごめん」

「いいよ、気にすんな!!」

「ありがとう♪」


「でも、木村に見捨てられたらいつでも来いよ〜」

「見捨てませんから」


そい言った瞬間。

蒼君は私をギュッと抱き締めてくれた。


「はいはい、わかりましたよ」


ぷ!
狩野って子供っぽいかも!


「じゃあな」

「うん♪」


狩野が私達に背を向けた時…



「―――…先生」

「ん??」



狩野は、顔だけを私達の方に向けた。


真面目な表情で、狩野を真っ直ぐに見て…



「ありがとうございました」



蒼君は深々と頭を下げた。



「はいよっ!!
どういたしまして♪」



ニッコリ笑って狩野は階段を下りて行った。


狩野は生徒想いの先生だなぁ〜





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