彼は真面目な優等生
今日の帰りは麻美が気を使って一緒に帰ってくれた。
委員会が忙しくて、一緒に帰れない蒼君のかわりだって言ってたけど…
ごめんね。
本当は樋山君と帰りたいはずなのに…
本当にごめんね。
「まさか…木村君が浮気とか!?」
「あんな堂々しないでしょ…」
「…そうだよね
てか、亜華里…大丈夫??」
大丈夫??
どうなんだろ…。
全然大丈夫じゃないかも。
「全然…駄目」
「……―っ!?」
「愛が無いよ」
「木村君は表現が、苦手なだけでしょ?」
「違うのかも…」
「何が…??」
「蒼君…私なんか好きじゃないのかも」
「なっ!!じゃあなんで付き合ってるわけ!?」
なんで付き合ってる??
そんなの私が知りたいよ…
こんなにかまってもらえないの…初めて。
「知らない…。
断れなかっただけとか」
「そんな人じゃないでしょ?」
「……わかんない」
もう…わかんない―…