The previous night of the world revolution~T.D.~
『で、ルレイア先輩と我が後輩は元気か?それだけ聞かせてくれ』

「ルレイアはお前の百倍、ルーチェスはお前の十倍は元気だよ」

この場合、元気とは、イコール安全度を意味する。

『そうか、なら良かった』

良くねぇよ。いや良いけど。

お前の安全度が低過ぎて、全然良くねぇ。

『ルルシー先輩のことだから、俺の身を案じてくれているのだろうが』

その通りだよ。

『心配するな。俺なら大丈夫だ』

「…そう言える根拠は?」

『俺の仮面の勘』

そうだろうと思ったよ。

無駄に頼りになるから嫌だよ、その勘。

「…気をつけろよ」

『分かってる。じゃあ、切るぞ。後でメールを送る』

「あぁ」

それで、通話は終わった。

その五分後くらいに、長文のメールが来て。

ヒイラ・ディートハットについての記録と、『帝国の光』について分かっていること。

そして、これからルリシヤの潜伏地となるアパートの住所。

それから。

『frontier』の新曲で、見事98点を取ってピースサインをしているルリシヤの写真も、添付されていた。

それは要らねぇ。ってか98点って凄くないか?

とはいえ、少なくともその写真で、多少なりとも余裕が感じられた。

その上で、俺がやることは。
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