The previous night of the world revolution~T.D.~
「どうする?手を引くか?」
「いや、まだ引かない。スパイ活動を続けます」
それが。
我らがリーダーの、答えだった。
「良いのか?」
「えぇ。ただし…引くときは、すぐさま撤収します。あなた方に相談することも、承認を得ることもしません。勝手にさせてもらいます」
「分かった。それで構わない」
アイズなら、そう答えると思った。
俺だったら…きっと、仲間を失うのが怖くて、「弱腰」のレッテルを貼られても、この場で帝国騎士団と手を切っていただろう。
それは俺が、個人の目線という、矮小な思考でしか考えられないからだ。
アイズは、もっと大局を見ている。
『青薔薇連合会』という、組織全体の利益を。
当然だ。彼は『青薔薇連合会』の次期首領なのだから。
それは、アイズが非情だからではない。
彼だって、仲間をみすみす危険に晒すことに、相当な覚悟をしているはずだ。
そしてきっと、アイズの選択が正しいのだ。
ルレイアでもきっと、そう言うだろう。
ならば、それで良い。
今は、これで良い。
アイズが、ルレイア達を信じると決めたのなら。
俺もまた、信じよう。
ルーチェスのことも、ルリシヤのことも。そして何より…。
世界で一番大切な、俺の相棒のことを。
「いや、まだ引かない。スパイ活動を続けます」
それが。
我らがリーダーの、答えだった。
「良いのか?」
「えぇ。ただし…引くときは、すぐさま撤収します。あなた方に相談することも、承認を得ることもしません。勝手にさせてもらいます」
「分かった。それで構わない」
アイズなら、そう答えると思った。
俺だったら…きっと、仲間を失うのが怖くて、「弱腰」のレッテルを貼られても、この場で帝国騎士団と手を切っていただろう。
それは俺が、個人の目線という、矮小な思考でしか考えられないからだ。
アイズは、もっと大局を見ている。
『青薔薇連合会』という、組織全体の利益を。
当然だ。彼は『青薔薇連合会』の次期首領なのだから。
それは、アイズが非情だからではない。
彼だって、仲間をみすみす危険に晒すことに、相当な覚悟をしているはずだ。
そしてきっと、アイズの選択が正しいのだ。
ルレイアでもきっと、そう言うだろう。
ならば、それで良い。
今は、これで良い。
アイズが、ルレイア達を信じると決めたのなら。
俺もまた、信じよう。
ルーチェスのことも、ルリシヤのことも。そして何より…。
世界で一番大切な、俺の相棒のことを。