The previous night of the world revolution～T.D.～

4月の時点で、入会してきた新入生は10名程度。

それが2ヶ月たった今、二倍以上の数になっている。

もといたサークルメンバーと含めたら、もうあれだな。

1学科出来そう。

ルティス帝国を考える学科、設立。

残念ながら教授がいないので、学科は設立出来ないが。

とにかく、サークルメンバーが劇的に増えているのは事実だ。

それに、学部、学科を問わないどころか、一年生以外の上級生も、新たに入会してくる学生までいる。

勿論、『ルティス帝国を考える会』は上下関係は関係ないし、最初からいようが最近入ってこようが、同じく発言権を持つ。

そこは、いくら人数が増えようが、変わらず会の大原則だ。

で、今日もまた、三人増えると。

経済学部とか言ってたが、まぁ学部なんてどうでも良い。

三人増えるのに、増やす椅子は五つ。

これが何を意味するか、馬鹿でなければ分かるだろう。

これからも、近いうちに増える予定があるってことだ。

そりゃそうだろうな。

ここ最近の、会員増員ペースを見れば。

今日三人増えるとしたら、来週か再来週辺りには、また入会希望者が現れるだろう。

もしかしたら、椅子二つでは足りないかもしれないな。

多いときなんて、一日に五人くらい増えることだってあったんだし。

つまり、それだけ学生達の間で、『ルティス帝国を考える会』の評判が広まってるってことだ。

その実態が、共産主義思想の集団だと、知っているのかいないのか。

いずれにしても、入会してきた学生は、その後も定期的に会に姿を見せている。

入会したけど、初日だけ出席して、あとはもう来ない名前だけの幽霊部員、なんて一人もいない。

毎回出席するとは限らなくても、一、二週間に一回は、必ず出席している。

他のサークルとの兼部も多いから、それは仕方ないのだが。

実際Bも、たまにはサッカー同好会に顔を出してるみたいだし？

…とにかく。

『ルティス帝国を考える会』に入会した学生は、その全てが、共産主義的思想に賛成している。

少なくとも、反対はしていない。

…唯一、一人の人間を除いて。