The previous night of the world revolution~T.D.~
「僕は必ず、あなたを迎えに行きます。絶対に」

「…約束?」

「えぇ、約束します」

「本当に?迎えに来てくれる?私…ずっと待ってるよ?ルーチェス君が来るまで」

「必ず行きますよ。…白馬ではないですが、これでも元王子なので」

「…そっか。そう言えばそうだった」

そうですよ。

忘れないでください。

「必ず迎えに行きますから。それまで待っててください」

「分かった…私、頑張るから…。ルーチェス君も頑張って」

「はい。ありがとうございます」

「うん…」

もう一度、強くセカイさんを抱き締め。

「…それじゃ、僕はもう行きます」

「…うん…」

「気を強く持ってください。しぶとい奴は往々にして人に嫌われますが、人生しぶとい奴が最後に笑うんです」

そう言うと、セカイさんは。

「ふふっ…。そうだね」

「そうです。だからしぶとく生きてください」

「ルーチェス君もね」

当たり前です。

何なら、こいつは不死身かってくらいに、しぶとく生きてみせますよ。
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