The previous night of the world revolution～T.D.～

ある意味で、これは同盟に近い。

先程、俺達は帝国騎士団を後ろから撃てると言ったが、あれは撤回しよう。

結局のところ、俺達はまだ、お互いに銃口を向け合っている。

ただ、その拳銃にセーフティ機能をつけよう、と約束しているだけだ。

「私は撃たないから、あなたも撃たないで」と。

約束を持ちかけてきた以上、帝国騎士団側からセーフティを外し、引き金を引くことはないだろう。

だから裏切るとしたら、俺達『青薔薇連合会』の方だが。

一度この約束をしてしまった以上、『青薔薇連合会』側から銃を撃つことも出来ない。

だって帝国騎士団は、俺達に『いつも通りの日常』の保証を担保に、この約束をした。

だから俺達が約束を破れば、俺達の『いつも通りの日常』は、消えてなくなる。

約束を守ってくれたら良し、でも破ったら全面戦争になるけど、それで良いよな？って。

そう言っているのだ。

全く、これじゃ脅しだ。

どちらがマフィアか、分かったもんじゃない。

ルティス帝国民よ、よく覚えておくと良い。

帝国騎士団と『青薔薇連合会』は、紙一重の差しかないのだということを。