The previous night of the world revolution~T.D.~
「同志、これ、○○大学から集まった融資金です」
「こちらは、☓☓大学から」
「これは△△という共産主義組織からの献金です」
「あぁ、ありがとう」
俺は、いくつもの募金箱に囲まれていた。
この募金箱を集め、中身を開けて集計し。
ヒイラ総統に渡すのが、俺の今の仕事なのである。
どうだ。
なんとも…スパイらしからぬ、つまらない仕事だろう?
そして、中には。
「同志ルニキス」
「何だ?」
「こちらは、ルティス帝国総合大学のサークル、『ルティス帝国を考える会』からの献金です」
「…あぁ」
ルレイア先輩のいる組織だな。
とうとう来たか。
ということは、ルレイア先輩も知ったのだろうな。
『帝国の光』が、提携している様々な組織から、「献金」だの「融資金」だの色々称して。
金を巻き上げて、『帝国の光』に貢がせているという事実を。
…やってること、ほぼマフィアのそれだからな。
こんなところで本職に戻るとは…。分からないものだな、人生って。
だが俺達は、こんな回りくどいやり方はしないぞ。
少なくとも俺達は、この集められた金を。
ヒイラのように、「皆の善意のお金」と称したりはしない。
従属させている組織から、半強制的に金を巻き上げているのだから。
ちゃんとマフィアのように、「みかじめ料」と言えば良いものを。
あくまでこの金は、皆の善意が集まった証なのだそうだ。
何が善意だ。
若者の使命感を刺激して、煽り立て、綺麗な言葉で取り繕って。
結局は、ほとんど強制的に金を出させているに過ぎないというのに。
だから、こんな仕事にはうんざりするのだ。
「こちらは、☓☓大学から」
「これは△△という共産主義組織からの献金です」
「あぁ、ありがとう」
俺は、いくつもの募金箱に囲まれていた。
この募金箱を集め、中身を開けて集計し。
ヒイラ総統に渡すのが、俺の今の仕事なのである。
どうだ。
なんとも…スパイらしからぬ、つまらない仕事だろう?
そして、中には。
「同志ルニキス」
「何だ?」
「こちらは、ルティス帝国総合大学のサークル、『ルティス帝国を考える会』からの献金です」
「…あぁ」
ルレイア先輩のいる組織だな。
とうとう来たか。
ということは、ルレイア先輩も知ったのだろうな。
『帝国の光』が、提携している様々な組織から、「献金」だの「融資金」だの色々称して。
金を巻き上げて、『帝国の光』に貢がせているという事実を。
…やってること、ほぼマフィアのそれだからな。
こんなところで本職に戻るとは…。分からないものだな、人生って。
だが俺達は、こんな回りくどいやり方はしないぞ。
少なくとも俺達は、この集められた金を。
ヒイラのように、「皆の善意のお金」と称したりはしない。
従属させている組織から、半強制的に金を巻き上げているのだから。
ちゃんとマフィアのように、「みかじめ料」と言えば良いものを。
あくまでこの金は、皆の善意が集まった証なのだそうだ。
何が善意だ。
若者の使命感を刺激して、煽り立て、綺麗な言葉で取り繕って。
結局は、ほとんど強制的に金を出させているに過ぎないというのに。
だから、こんな仕事にはうんざりするのだ。