The previous night of the world revolution~T.D.~
『赤き星』が、『帝国の光』にお金を貢いでいることは知っていた。
更に、使い込んでいる費用の半分は、ルーチェスの捜索に注ぎ込んでいることも。
これらは、全部『帝国の光』に所属しているルリシヤから、裏を取った情報だ。
しかし、それは私達の、『青薔薇連合会』の情報。
ローゼリア学園大学に提出出来る情報じゃない。
『赤き星』は、私達学生会や、大学側にバレないよう、狡猾に、かつ巧妙に、活動費の使い込みを隠していた。
多少つついても、何も出てこないように工作していた。
だから、これまでの同好会委員も、『赤き星』の明らかに高額な活動費を見ても、彼らを咎めることが出来なかった。
証拠がなかったから。
証拠がないなら、作れば良い。
私はアイズの指示通り、『赤き星』の使い込みの証拠を捏造して、学生会に提出した。
この時点で、『赤き星』が解散させられることは決まったようなものだった。
でも、それだけじゃ弱い。
アイズがよく言ってる。問題なのは、サークルや組織じゃなくて、人々の思想なんだって。
『赤き星』というサークルを解散させたところで、彼らは別の場所で集まって、似たような活動をするに決まっている。
だから私は、加えて、「『赤き星』のサナミア党首は、下級生を恫喝して金を巻き上げた」という話をでっち上げた。
そう。
サナミアが、「私はそんなことはしていない」と口走っていたが。
あれは、事実なのだ。
サナミアは、確かに、そんなことはしていない。
あの話は、完全に私のでっち上げだ。
アイズから入れ知恵されて、私がでっち上げ、偽の証拠まで作った、完全な作り話。
じゃあ、恫喝されたという学生の証言は何だったのか、って?
あれは、帝国騎士団に協力を依頼したまでだ。
サナミアの所属する学部の学生の中で、家族に帝国騎士団の隊員がいる学生を、何人か選んだ。
そして彼らに、帝国騎士団の特命として、偽の証言をしてもらった。
偽の証言をするなんて、学生が嫌がるんじゃないか、と思われたかもしれない。
私も、最初はそう思った。
しかし、さすが、家族に帝国騎士を持つ学生は、正義感が違っていた。
元々、打倒帝国騎士団を掲げ、好き勝手やっている『赤き星』の存在は、目の上の瘤だったようで。
それが未来のルティス帝国の為になるならと、快諾してくれたらしい。
同じ学生でも、考えが違うと、ここまで差があるんだね。
皮肉にも、彼らの根底にある、ルティス帝国の未来を思う情熱は、同じだったのかもしれない。
とにかく。
彼らの偽の証言のお陰で、私は証拠を揃えることが出来た。
この嘘っぱちの証拠で、私は『赤き星』を瓦解させたのだ。
更に、使い込んでいる費用の半分は、ルーチェスの捜索に注ぎ込んでいることも。
これらは、全部『帝国の光』に所属しているルリシヤから、裏を取った情報だ。
しかし、それは私達の、『青薔薇連合会』の情報。
ローゼリア学園大学に提出出来る情報じゃない。
『赤き星』は、私達学生会や、大学側にバレないよう、狡猾に、かつ巧妙に、活動費の使い込みを隠していた。
多少つついても、何も出てこないように工作していた。
だから、これまでの同好会委員も、『赤き星』の明らかに高額な活動費を見ても、彼らを咎めることが出来なかった。
証拠がなかったから。
証拠がないなら、作れば良い。
私はアイズの指示通り、『赤き星』の使い込みの証拠を捏造して、学生会に提出した。
この時点で、『赤き星』が解散させられることは決まったようなものだった。
でも、それだけじゃ弱い。
アイズがよく言ってる。問題なのは、サークルや組織じゃなくて、人々の思想なんだって。
『赤き星』というサークルを解散させたところで、彼らは別の場所で集まって、似たような活動をするに決まっている。
だから私は、加えて、「『赤き星』のサナミア党首は、下級生を恫喝して金を巻き上げた」という話をでっち上げた。
そう。
サナミアが、「私はそんなことはしていない」と口走っていたが。
あれは、事実なのだ。
サナミアは、確かに、そんなことはしていない。
あの話は、完全に私のでっち上げだ。
アイズから入れ知恵されて、私がでっち上げ、偽の証拠まで作った、完全な作り話。
じゃあ、恫喝されたという学生の証言は何だったのか、って?
あれは、帝国騎士団に協力を依頼したまでだ。
サナミアの所属する学部の学生の中で、家族に帝国騎士団の隊員がいる学生を、何人か選んだ。
そして彼らに、帝国騎士団の特命として、偽の証言をしてもらった。
偽の証言をするなんて、学生が嫌がるんじゃないか、と思われたかもしれない。
私も、最初はそう思った。
しかし、さすが、家族に帝国騎士を持つ学生は、正義感が違っていた。
元々、打倒帝国騎士団を掲げ、好き勝手やっている『赤き星』の存在は、目の上の瘤だったようで。
それが未来のルティス帝国の為になるならと、快諾してくれたらしい。
同じ学生でも、考えが違うと、ここまで差があるんだね。
皮肉にも、彼らの根底にある、ルティス帝国の未来を思う情熱は、同じだったのかもしれない。
とにかく。
彼らの偽の証言のお陰で、私は証拠を揃えることが出来た。
この嘘っぱちの証拠で、私は『赤き星』を瓦解させたのだ。