The previous night of the world revolution~T.D.~
「…アリューシャ、ルルシー」

アイズは、いつもの優しい笑顔で言った。

「何だ?」

「ありがとうね」

…何を言うかと思ったら。

「要らねぇよ、礼なんて」

「おうよ!皆寄れば『じゅもんのつえ』だぜ!」

「…アリューシャ。それを言うなら、文殊の知恵、ね」

…お前な、本当。そういうこと言うから。

締まらないんだよ。

なんか、ファンタジーに出てきそうな武器みたいになってるじゃん。

…ともあれ。

「…待ってるからな、ルレイア」

俺は、小さく呟いた。

ちゃんと、「お帰り」って迎えさせてくれよ。
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