The previous night of the world revolution~T.D.~
「光」は、天からもたらされるものではない。
神がいるのかいないのか、その真偽は知らないし、どうでも良いが。
例え神がいたとして、俺達人間には、何もしてくれない。
「光」はここに。人々の中にあるものだ。
そして俺は、このルティス帝国を照らす「光」になりたい。
その願いを込めて、『帝国の光』を起ち上げた。
最初期のメンバーは、『天の光教』時代からの仲間だった。
そこから、俺達は始まった。
ルチカ教祖が唱えた、平等主義をもっと強化し。
王侯貴族と帝国騎士団の、徹底的な排除と。
特権階級を廃止し、国の財産を一つに集約し、それを全ての国民に、平等に分配する。
そうすることで、完全に平等な国を実現させる。
これを活動理念とし、『帝国の光』は活動を始めた。
そうすると、続々と多くの若者達がこの理念に賛同して、『帝国の光』に入ってきた。
これは俺にとって、とても喜ばしいことだった。
このまま党員が増えれば、いずれ『帝国の光』は『天の光教』を越え、ルティス帝国に革命を起こすことが出来る。
しかし、党員の数が増えるのは、喜ばしいことだけではなかった。
あるとき、俺は気がついたのだ。
同じ『帝国の光』の党員の中でも、革命精神の格差があることに。
『天の光教』時代からの党員仲間は、志半ばで教祖を逮捕されてしまったこともあり。
革命精神に燃え、今度こそ、何としても、という気概があった。
しかし、『天の光教』時代からの党員ではない、新しく入ってきた党員の中には。
半ば面白半分のような…単なる興味本位、あるいは冒険気分のような、生半可な気持ちで、『帝国の光』に入ってきていた。
思想も理念も大してどうでも良いけれど、「革命」という言葉が何となく格好良いから、自分のそのグループに入りたい。
そんな気持ちで、『帝国の光』に入党したのだ。
俺や、『天の光教』時代の仲間からすれば、言語道断だった。
俺達は、自らの人生を、命を、この活動に捧げているのに。
こんな生半可な決意や覚悟で、『帝国の光』の党員を名乗って欲しくなかった。
それに、俺は早い段階から、武力を行使することを考えていた。
『天の光教』の敗因は、信仰や言葉などといった、曖昧なもので人々の心を捉えようとしたことだ。
出来る限り流血を抑え、平和的な方法で…謂わば、国民達を「説得」しようとしていた。
でも、そんなやり方じゃ駄目だ。
俺だって、流血は出来るだけ避けたい。
人を殺すことを望んでいる訳じゃない。
それでも、帝国騎士団は、武力によって『天の光教』を抑えつけたのだから。
だったらそれに対抗する俺達も、同じく武力を行使しなければならない。
今度こそ、俺達の尊厳を守る為に。
だからいざとなったら、俺達古参党員は、命を失うことも覚悟していた。
だが、新しく入ってきた党員には、命を懸ける気などさらさらなかった。
無論、中には古参党員と同じように、命を懸ける覚悟を持って、入党してくれた人々もいるが。
それよりも、面白半分で入党する人の方が多かった。
だから俺は、『帝国の光』の二つに分けることにしたのだ。
神がいるのかいないのか、その真偽は知らないし、どうでも良いが。
例え神がいたとして、俺達人間には、何もしてくれない。
「光」はここに。人々の中にあるものだ。
そして俺は、このルティス帝国を照らす「光」になりたい。
その願いを込めて、『帝国の光』を起ち上げた。
最初期のメンバーは、『天の光教』時代からの仲間だった。
そこから、俺達は始まった。
ルチカ教祖が唱えた、平等主義をもっと強化し。
王侯貴族と帝国騎士団の、徹底的な排除と。
特権階級を廃止し、国の財産を一つに集約し、それを全ての国民に、平等に分配する。
そうすることで、完全に平等な国を実現させる。
これを活動理念とし、『帝国の光』は活動を始めた。
そうすると、続々と多くの若者達がこの理念に賛同して、『帝国の光』に入ってきた。
これは俺にとって、とても喜ばしいことだった。
このまま党員が増えれば、いずれ『帝国の光』は『天の光教』を越え、ルティス帝国に革命を起こすことが出来る。
しかし、党員の数が増えるのは、喜ばしいことだけではなかった。
あるとき、俺は気がついたのだ。
同じ『帝国の光』の党員の中でも、革命精神の格差があることに。
『天の光教』時代からの党員仲間は、志半ばで教祖を逮捕されてしまったこともあり。
革命精神に燃え、今度こそ、何としても、という気概があった。
しかし、『天の光教』時代からの党員ではない、新しく入ってきた党員の中には。
半ば面白半分のような…単なる興味本位、あるいは冒険気分のような、生半可な気持ちで、『帝国の光』に入ってきていた。
思想も理念も大してどうでも良いけれど、「革命」という言葉が何となく格好良いから、自分のそのグループに入りたい。
そんな気持ちで、『帝国の光』に入党したのだ。
俺や、『天の光教』時代の仲間からすれば、言語道断だった。
俺達は、自らの人生を、命を、この活動に捧げているのに。
こんな生半可な決意や覚悟で、『帝国の光』の党員を名乗って欲しくなかった。
それに、俺は早い段階から、武力を行使することを考えていた。
『天の光教』の敗因は、信仰や言葉などといった、曖昧なもので人々の心を捉えようとしたことだ。
出来る限り流血を抑え、平和的な方法で…謂わば、国民達を「説得」しようとしていた。
でも、そんなやり方じゃ駄目だ。
俺だって、流血は出来るだけ避けたい。
人を殺すことを望んでいる訳じゃない。
それでも、帝国騎士団は、武力によって『天の光教』を抑えつけたのだから。
だったらそれに対抗する俺達も、同じく武力を行使しなければならない。
今度こそ、俺達の尊厳を守る為に。
だからいざとなったら、俺達古参党員は、命を失うことも覚悟していた。
だが、新しく入ってきた党員には、命を懸ける気などさらさらなかった。
無論、中には古参党員と同じように、命を懸ける覚悟を持って、入党してくれた人々もいるが。
それよりも、面白半分で入党する人の方が多かった。
だから俺は、『帝国の光』の二つに分けることにしたのだ。