The previous night of the world revolution~T.D.~
三時限目は歴史の講義で、これまたいちいち説明されなくても、普通に教育を受けてたら、常識的に知っているようなことのおさらい。

つーか、受験科目に歴史あったじゃん。学生達、受験時に散々歴史勉強してるじゃん。

入学してからも、まだやらせんの?

お次は、期待を込めて四時限目。

今度は着替えて、体育館に集合した。

体育館はここ一つだけではなくて、複数あるらしい。

無駄に設備が豪華だな。

で、体育館で何をするんだろう、「学校の先生を目指す学生なる者、体力と筋力を鍛えておけ!」と。

延々、走り込みとか腕立て伏せとか腹筋でもさせられるのかな、なんて。

帝国騎士官学校時代の、「体育の授業」を思い出していたら。

これまた、全然そんなことはなかった。

大学指定のダッサいジャージに着替えさせられ、体育館に集められ。

開口一番、体育を受け持つ教授に言われたことは。

「貴様ら走れ!」でも、「動きが鈍い!」でもなく。

「今日はバレーボールをしましょう!」だった。

俺、バレーボールする為に大学入ったんじゃないんだけど。

しかし、不思議なことに異論を唱える者は一人もおらず。

ここで俺が教授に口を挟んだら、俺が悪目立ちすると思い、仕方なく黙っていた。

そして、バレーボールをやらされた。

何が楽しくて。

俺はスポーツは好きだが、チームスポーツは嫌いなんだが?

しかも、チームの中にトロ臭いのがいて、そいつのせいで負けたしさ。

これだから、チームスポーツは嫌いだよ。

下手くそな奴が混ざってると、そいつが足を引っ張る。

…それで?

今のところ、全然教育学部っぽい講義、受けてないんだけど。

俺、何しにここに入学してきたんだっけ?

午前中の授業が終わったとき、俺はそう思った。
< 77 / 820 >

この作品をシェア

pagetop