The previous night of the world revolution~T.D.~
おー。

定番の奴ですねこれ。面白、

「死んだぁぁぁぁ!!」

アリューシャ、絶叫。

「どうしよう!どうしようアイ公!ルレ公が!ルレ公が死んじまったよ!畜生馬鹿、こんなマジックなんかするから!そりゃねぇぜ!何でこんなことで死んじまうんだぁぁぁ」

「大丈夫だよ、落ち着いてアリューシャ」

「落ち着いてられるかよ!ルレ公が!死んだんだぜ!?首落っこちて!こんな残酷なことがあって良いのかよ!?うぉぉぉぉん!」

マジ泣き。

一方。

「あ、僕これ見たことあります、皇太子時代に。割と定番のあれですよね」

ルーチェスも知ってたか。

しかし、この手のマジックを知らない組は、

「ど、どうなってんだ…?」

「…!し、死んじゃった…!?ルリシヤ、死んじゃったの…!?」

困惑するルルシーと、アリューシャほどではないが狼狽えまくるシュノさん。

アイズはちゃんと分かってるらしく、ギャン泣きのアリューシャの背中を、よしよしと撫でていた。

と、そうこうしているうちに。

ルリシヤの首、復活。

「見たか。これぞルリシヤ・マジックだ」

「…お前…何処でそんなネタ仕入れてきたんだよ…」

呆れ半分、安心半分のルルシー。

そして。

「よ、良かったっ…!無事だったんだ。びっくりして、転ぶかと思った…」

俺の背中にしがみついて、ちょっと泣きそうになりながら安心しているシュノさん。

ふふ、大丈夫ですか?

の、一方で。

「うぁぁぁぁぁん!ルレ公が!あいつ良い奴だったのにぃぃぃ!ひでーよ!こんな終わり方はねーべさ!首チョンパなんて!有り得ねーよ酷過ぎだよ畜生〜っ!」

既にルリシヤの首は繋がっているのだが、アイズにしがみついて泣いているせいで、全然見えていないアリューシャである。

後ろ振り返ってご覧。復活してるから。

それはそれでびっくりしそうだな。

と、思っていたら。

「大丈夫だよ、アリューシャ」

「何が大丈夫なんだよ!?」

「後ろ見てご覧、後ろ」

「後ろには何もねぇ!アリューシャは前を向いて生きる!」

格好良いこと言ってる。

「アリューシャ先輩、前を向いて生きるのは良いが、たまには後ろも振り返ってくれ」

「ふぇ?」

つんつん、と後ろからルリシヤにつつかれ。

アリューシャは、涙でぐしょぐしょの顔を振り向かせた。

するとそこには、復活したルリシヤ。

このときの、アリューシャの顔。

時が止まった瞬間、再び。
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