The previous night of the world revolution~T.D.~
さぁ、アリューシャもおやすみの時間になり。

宴もたけなわ。

俺は一人、ワイングラスを片手に、テラスに出て夜空を眺めていた。

…様になると思わないか?俺みたいなイケメンがやったら。

ワイングラス片手に、夜空を見て黄昏れる…。

うん、良い絵面だ。

そして、そこにはお決まりのシチュエーションってものがある。

「…こんなところで何してるんだ?ルレイア」

「おっ、来ましたねルルシー」

待ってましたよ、あなたを。

このロマンチックな雰囲気のところに、恋人が一人でやって来る。

最高のタイミング。

しかしルルシー、一つケチをつけるとしたら。

そこの台詞は、「こんなところにいたのか」でしょう。

俺が不審者みたいじゃないですか。

まぁ良いだろう。それはそれ。

では、お待ちかねの。

「…告白タイムを、どうぞ」

「…は…?」

…。

夜空の下でロマンチック告白作戦、失敗。

全く、分かってないんだからルルシーは…。

でもまぁ、そんなところも好きだよ。
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