The previous night of the world revolution~T.D.~
…帰ってきた途端、勝負を挑まれたんですが。

…とりあえず。

「良いですよ。受けて立ちます」

売られた喧嘩は、どんなに高値であっても言い値で買え、と。

常々、ルレイア師匠に言われているもので。

それが例え、相手が嫁であっても。

むしろ嫁だからこそ、高く買おう。

「そう来なくちゃ!いざ尋常に勝負だ!」

「はい。何の勝負をしましょうか?」

「え?うーん…そうだな…」

考えてなかったんですか?

「料理対決…は僕の圧勝でしょうし、裁縫…も僕の方が強そうですし、何ならセカイさんと良い勝負出来るでしょうか。テレビゲームとか?」

それなら、僕やったことないから、良い勝負出来るとおも、

「違うよ!そういう勝負じゃないの!」

「はぁ、どういう勝負ですか?」

「タイマンだよ、タイマン!本物の殴り合い!」

ほう。

それは良い勝負になりそうだ。

「…じゃあ、まずはピコピコハンマー買ってきますね」

「そうじゃなーい!」

え?

セカイさんと殴り合いって言ったら…。

「叩いて被ってジャンケンポンじゃないんですか?」

「違うよ!ルーチェス君とガチタイマン張るの!バトルだよ、バトル!」

「はぁ…」

バトル…。

じゃんけんとかじゃなくて…?

「よし、思いついた!じゃあまずは、腕相撲で勝負だ!」

「…別に良いですけど…」

セカイさんと、腕相撲で勝負…。

僕は別に良いですが、セカイさんは大丈夫なんだろうか?
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