劇薬博士の溺愛処方

 そう言いながら琉はベッドの上で三葉をはだかに剥き、彼女の腕を背中に回して自分のネクタイで両手首を拘束する。

「あれは……商売だから」
「そ、それでも君が『ピコンピコン精泉液』とか『マムシホルモンオット精』とかいかがわしい言葉を口にしているのを見たら……そそるだろうがっ!」
「そそるって……ひぃ……ぁんっ!」
「奉仕してもらう前に黙って姿を消した罰を与えてやる。いやらしい姿を俺だけに見せるんだ。俺にイジメられて俺なしじゃいられないと思い知るんだ」
「ふぁあんっ……」

 両手を封じられたまま、琉の愛撫を受けてカラダは敏感に反応する。二か月ぶりの行為を待ちわびていたのか、閉店前に口移しで飲まされた精力剤のせいか、まだ触れられてもいないのに下半身が疼いているのがわかり、三葉は身悶える。

 ――距離をおこうと思ったのに、追いかけられて、求められて、応じてしまう淫らなカラダ。

 それともこうなることを望んでいたのだろうか。突然姿を消した三葉を求めて必死になって探しに来てくれることを。もう離さないとカラダに刻み付けられることを。

 全身に降り注ぐキスの雨。
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