劇薬博士の溺愛処方
だからあんなメールを送ってしまったのだ。
――金曜日に確認するから。覚悟して。
三葉は俺のものだと、確認するから。
明日はがっつかないで、彼女が自分だけを心の底から求めてくれるまで躾をして、美しい声音で啼かせて達かせるのだ、と――……
だが、そのためにはいまにも暴発しそうな分身を自力で押さえ込む努力をしなくてはいけないのだ。彼女をとろとろに蕩けさせたところで自分が挿入してすぐさま射精、はあまりにも情けない。
……今夜は久々に、自慰を行う必要がありそうだ。明日の金曜日の夜に備えて、我慢のきかない分身に言い聞かせなくては。
とはいえ、かつては生身の彼女でないと勃たなかったムスコが、素直に言うことを聞いてくれるかは微妙なところだが……
もう二度と、彼女に早漏などと叫ばれたくない! というのが、琉の本音なのである。
* * *
そして金曜日の夜。
仕事帰りの琉は、いつもどおり、新宿広小路薬局で遅くまで店頭に立っている恋人のもとへと向かった。