劇薬博士の溺愛処方
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――恋人に自分自身を求められることが、こんなにも嬉しいことだなんて。
中途半端だった服をすべて脱がされ、いつも以上に丹念な前戯を施された三葉は、ベッドの上でローションまみれになった自分の身体が鏡の反射と光の加減でテカテカに輝いているのを見て、身体を赤らめている。
「りゅ、う、せんせ……あぅ……そこ、だめっ」
「なんのためにローション買ったと思ってるの? 今夜は三葉くんをいっぱい気持ちよくさせるんだから、おとなしくヌルヌルになって悶えてなさい」
「えっ……はぅ……んっ!」
薬局で買ってきた潤滑用のローションは無味無臭で、ハチミツのようにとろりとしている。はじめのうちは肌に塗られてくすぐったいと笑っていた三葉だったが、彼のいやらしい手が胸や太ももを弄りはじめたことで、余裕を奪われてしまった。