劇薬博士の溺愛処方
「――っ!」
目の前がホワイトアウトする。
腰をくねらせながら琉の胸元に倒れこむ三葉を抱き寄せ、彼はさらに濃厚な口づけを贈る。
はふ、と甘い吐息を返す三葉のあたまを撫でながら、嬉しそうに琉は呟く。
「……たまらないな。いつもこんな風にしていてくれればいいのに」
「――今日だけです」
「わかってるよ。そろそろ限界だろ?」
エレベーターを降りてすぐのところが今回の部屋だ。
クリスマス真っただ中にも関わらず、チェックインの時間が早かったからか、人の気配は感じられない。
たまたま今年のクリスマスが琉にとって休日にあたり、三葉も午前中だけのシフトだったから、真昼間からデートができたのだ。