劇薬博士の溺愛処方
「……おや、蜜でべとべとだ!」
「言わないで……」

 恥ずかしがる三葉にタイツのシミを指摘してから湿ったタイツをゆっくり剥ぎとるように取り出し、三つ葉の眼前に見せつける。
 デートのあいだに興奮して漏らしてしまった愛蜜の証を前に、琉は勝ち誇った表情を浮かべる。そしてそのタイツであろうことか、三葉の両腕を拘束していく。

「え……?」
「肩を上にして、腰をすこしあげて……そう……いい眺めだ。このままベッドの柱に結べばほら、クリスマスの靴下のできあがり」
「ちょ、琉せんせ……っ」

 腰を浮かした状態でベッドに繋がれた三葉は、琉に見つめられ、瞳を潤ませる。
 両膝をもじもじさせ、腰をくねらせれる恋人の姿を満足そうに見つめ、琉はうん、と頷く。
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