劇薬博士の溺愛処方
「ん? こんないやらしい服を着て、布越しじゃイヤだなんて」

 胸元にはおおきなサテンリボンが蝶々のように結ばれているが、標本に磔にされてしまったかのように、琉の手によって潰されている。このリボンをほどけば、すぐさま三葉の乳房が外気に晒され、おおきな琉の手のなかへすっぽりおさまるであろうというのに、彼はまだ、ツルツルした布越しに指を滑らせ、三葉の隠れた乳首を勃たせて喜んでいる。

「この――淫乱」
「んぁっ……!」

 そうかと思えば、かぷりと布越しに勃ちあがった乳首に噛みついて、焦らされていた三葉に強烈な刺激を与える。
 布越しに尖端を噛みつかれ、そのまま左右に引っ張られ、舌先で布を湿らされ、じわじわと彼の唾液をまぶされる。
 もどかしそうに身体をくねらせる様を見下ろして、琉はようやくリボンをほどく。
 蝶々のようなリボンが左右に別れ、抑え込まれていた三葉の両乳房が吸いつくように彼の手のひらにまろびでる。

「お胸の飾りが真っ赤に勃っているよ。かーわいい」
「言わないで……っくん!」
「バレンタインのとっておきの甘いデザート、こんなところにも隠していたんだね」
「隠してなんか……ぁん」
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