白衣とブラックチョコレート
「……な、なん……」


恭平が去った後もしばらく、雛子はベッドの上で固まっていた。

「え、あ、な、何なのっ……? 何なの、あの人っ……!?」

自分は何をされたのか。いや、何もされてはいない。強いて言うならやや刺激的におちょくられただけに過ぎない。

「やっぱり変だあの人! あの人変だっ!!」

雛子は枕に顔を埋め声にならない声を上げると、陸に打ち上げられた魚宜しくベッドで身悶えた。









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