人間を好きになった、魔界の王の娘

「これで、アイツもそう簡単には奈未には手が出せなくなる。
理事長だからといって、簡単に手を出せば
俺や、この生徒会の人間を敵に回すことにもなる
アイツもそれは避けたいだろうからな」

そうなんだ・・・

「それに、兄貴も俺と同じ学校の生徒会長だったんだ。
ブレスレットの意味が分かるだろうしな」

へ?
悠翔君って、燿と同じ学校に居たんだ?

「兄貴は元男子校ってだけで、奈未をここに入れなかったんだ」

そうなの?

「だからこそ、兄貴は心配で仕方がないんだよ。奈未の事は特に」

あたしの事?

「兄貴は、口では認めてないとか言ってるけどさ
でも、それでも奈未の事十分見てくれてるよ」

!?

コンコンとノックがあった後

「失礼します。会長」

「どうしたの?」

「それが、お兄さんだと言う方が着ていらっしゃいますが」

悠翔君!?

「通していいよ。十中八九、兄貴で間違いないだろうから」

「え?」

「大丈夫だよ。奈未は心配しなくて」

そう言った後に入ってきた悠翔君

「やっぱり、兄貴だったんだ」

「やっぱりとはなんだ」
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