人間を好きになった、魔界の王の娘
そう言って、悠翔君と一緒に学校を出ると
1台の車の前に止まった悠翔君
「これは?」
「俺の車だ」
「へぇ・・・」
魔界の車とはだいぶ違うようだ。
魔界の車は、買った車に乗る魔界の者の
魔力を入れることで作動させている。
人間に、その魔力はない。
勿論、あたしにも、その魔力量は入れる事は出来ない
「乗れ」
そう言って助手席のドアを開けた悠翔君
「いいの?」
「何言ってる。早く乗れ」
あたしを車に押し入れると、運転席に座って
車を走り出した悠翔君
どこに行くのかと思えば、あたしの通っている学校で
「どういう・・・」
「お前は、学生だ。
遅刻しようが何しようが勝手だが、ちゃんと学校ぐらい行っておけ」
そう言ってあたしを降ろして車を走らせて行ってしまった悠翔君
あたしも、教室に入ると、嫌そうな顔をしている夢ちゃんたちの姿
「なぁんだ。燿と一緒に行ったから来ないと思ったのにぃ」
!?
「だから、悠翔にも連絡したのにさぁ」
!?
だから、悠翔君は来てくれたの?
「でも、あんただけが来るってことは
悠翔には、見放されたのかもね」
違う。見放されてなんか
「ねぇ。あのブレスレット」
「「!?」」
あたしの腕についてるブレスレットを見て驚いている夢ちゃんたち