人間を好きになった、魔界の王の娘
「え、あぁ。はい
メイド服と執事の服を着ますが」
「どんなものを着るか後で見せて」
「分かりました」
そう言ったアキちゃん
「燿は、学校に戻らないの?」
「これから、ここの生徒会と話し合いがあるんだ」
そうなんだ
ファイルから、ノートを取り出したアキちゃんは
燿にそれを見せている。
2人で何かを話しているようだけど
何を話しているかまではあたしには分からない
「分かりました。手直ししておきますね」
「頼むよ」
それだけ言うと、再度夢ちゃんの方を向いた燿
「お前、どうせ、この学校のミスコンにも出るんだろ?
俺と同じ学校の奴も何人か出るから。
自分のその自意識過剰なナルシストがどこまで持つか楽しみだな」
!?
燿と同じ学校の子まで、出るの!?
「言っとくけど、俺がお前の味方をすると思うなよ。
俺は、お前の味方にはならねぇからな」
「どう、して?」
「どうして?それは、お前が1番良く分かっているんじゃないのか」
「そ、それは」
「言っとくけど、兄貴にその手は通じねぇから。
勿論、俺や兄貴だけじゃない。由香にも通じねぇから」
はっきりとそう言った燿に
悔しそうな顔をしている夢ちゃんの姿。
その顔を見た後に、出て行った燿
朝も、確かに夢ちゃんには冷たかった燿。
でも、ここまで冷たくしていなくても・・・