人間を好きになった、魔界の王の娘
「でも、きっと兄貴もミスコンの当日に
この服を着てるのを見せたら
いてもたってもいられないだろうけど」
どういう
「きっと、悠翔君はそんなことないんだよ」
「そんなことないと思うけどなぁ」
「どういう」
「今日は、兄貴の所じゃなくて
俺の家に帰ってくれば?」
でも、そしたら隣の家にお母様がいる
「大丈夫。奈未のお母さんにあっちに帰ってることは伝えないから」
「うん・・・」
そう言って、食材も買わず燿と一緒に
燿の実家に帰ってきてしまった
夢ちゃんとは会いたくなかったのだけど
「あら。燿お帰りなさい」
「ただいま。奈未も一緒なんだ」
「あら。麗奈に」
「言わないで上げてよ。母さん」
「何で」
「お母さんに会いたくないらしい」
「そう、なの。
そう言えば夢が」
「アイツが何を言っても俺は知らないけど」
「そう・・・」
複雑だなぁ
「あ、お邪魔します・・・」
「いいのよ。そんなに畏まらなくても」
そう言ってくれたおば様
「悠翔は一緒じゃないのね」