人間を好きになった、魔界の王の娘

これで、何人か落とされてしまうらしい

「水上」

「どうした」

「お前の妹が見当たらない」

「!?」

夢ちゃんが?

「もうそろそろ、結果が出るころだ。
出ている人間が、ここを離れるなんて可笑しいと思わないか?」

「あぁ。だが、俺が奈未から離れるわけにはいかない。
アイツを探しだしてきてくれ。
何かしているようだったら、俺に証拠を送ってくれ」

「分かった」

それだけ言うと走って行ってしまった男の人2人

「えー。結果が出ました。
2次に進めるのは、ナンバー1・2・5・8」

次々に呼ばれる中ドキドキしているのは何で?

「9・10の皆さんです」

あたしも?

ピロンとなったスマホ。
燿のスマホ画面には、夢ちゃんが
あたしの着るはずだった、衣装を破いている動画だった

「!?」

「奈未、あの衣装は」

「悠翔君が、買ってくれたもの」

「なるほど。これで出させなくしようって魂胆か」

普通に戻って来た夢ちゃん

「さ、選ばれた皆さんは2次審査での衣装に着替えて来てください」

「馬鹿な子。あんたの着る服なんてないのにね」

「・・・っ」

「奈未、行こう」

あたしの手を引いてくれたのは
燿で

「これに着替えちゃいな」

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