人間を好きになった、魔界の王の娘
10

「ん・・」

いつの間にか眠っていてしまったようだ
外が真っ暗になっていて、夜であることを示していて

「なんか、いつもと様子が違う」

何だろう?この得体のしれない
モヤモヤしているのは

「あ・・・」

魔界の門が開いている!?
リズもまだ、帰ってきている様子はない。
もしかしたら、魔王城でやられてしまったのかもしれない

「どこに行くつもりだ。奈未」

「!?」

部屋から出ようとしているのに
別の部屋から出てきたのは、悠翔君で

「ごめん。きっと、これはあたしの問題だから」

「は?お前の問題?」

何で、悠翔君はここにいたんだろう?
家に戻ってもよかったじゃない

誰も見ていないのを確認すると、空へと上がっていくと
やはり魔界の住人で

「姫・・・様?なぜ
ここに。魔界にいるのではなかったのですか?」

あたしが魔界にいる?

「あたしは、ずっとこちらの世界にいたわ。
魔界には帰っていない。それに、これは一体どういう・・・」

「え?じゃあ。あの魔界にいる姫様は」

魔界にいる姫?
どういう事?

「まぁ。それはおいおい調べるわ
で?あなた達は何をしに来たと言うの」

「魔界の男たちが一斉に具合を悪くしたのです」
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