人間を好きになった、魔界の王の娘
「ある日、奈未ちゃんを連れて来た麗奈は、すでに
2人目を授かっていてね。
ここにきてこういったの
奈未はあたしによく似てる
だからきっとこっちに来たいって絶対に言うって。
でも、凌は・・・あなたのお父様は絶対に反対するからって
あたしにお願いしていたのよ」
え?
「だから、あの時幼かった悠翔と奈未ちゃんが年が近いと言うこともあって
お互いに婚約をさせようってそう言ったの」
そう、なの?
「奈未ちゃんは、麗奈の事も良く見えていなかったようね?
でも、麗奈は麗奈なりにちゃんと奈未ちゃんの事を見ていたわ」
「あ・・・」
そうだ。確かに、あの時味方だって言ってくれたお母様は
あたしの為に泣いてくれていた
それが事実じゃない。
「俺は、こんな女が婚約者だなんて認めねぇからな」
そう、よね
急に来た女が、婚約者だ。なんて認めてなんてくれるはずがない
「あの家は、麗奈の名義になっているけど
いずれ悠翔と奈未ちゃんが一緒になればいいでしょう?」
「なっ」
さ、さっき婚約なんて認めねぇって言われたばかりなのに?