人間を好きになった、魔界の王の娘
来てしまった。善の所に
「姫。何をしに来たんですか
しかも、こんな時間に。
女性である、姫が1人で出歩く時間でもないでしょう」
「善。魔界で」
「魔界で?
魔界で何かあったのですか?」
「魔界の男性十人が一斉に具合を悪くしたらしいの。
それも、お父様も廻も同じように具合を悪くしてるらしくて」
「俺の所にはそんな話が来ていませんが」
善の所には、この話が来ていないの?
「あたしの所には、魔界の女性住人たちが一斉に来たわ。
その話をしに来たのと、男が出来ないからと」
「!?」
「それと、魔界にあたしに成り代わっている姫がいるらしいの」
「なるほど。その姫が怪しいですね。
では、簡単な制約をしましょうか」
「簡単な制約?」
「そう。それをした状態で俺が1度魔界に行きます」
「あたしは、ここにいた方がいいのかな」
「どうしてです?」
「あたしがみた方がいいんじゃないのかな」
「本来はそうした方がいいのでしょうが
でも、俺はすぐに戻ってきますから。ここで待っていてください」