人間を好きになった、魔界の王の娘
「さて、あたしがいる場所で何をしようとしていたのかしらね。
堕天使どもは」
「え?堕天使・・・?」
「そ、こいつらは堕天使」
あたしよりも魔力の少ないこいつらが
何であたしの魔力に耐えきれているの
「お前も、魔界に連れ帰ってやるよ」
はぁ・・・
「あんた達があたしに勝てるとでも思っているの?」
あたしの足元に自然に出てきた魔法陣
「なっ」
「伊達に魔王城に引きこもっていたわけじゃないわ」
「くそっ
サタン様に報告だっこの家には近寄れねぇ」
そう言って逃げて行った堕天使たち
サタンに報告と言うことは、
この子はサタンのもとへ行かされるところだったのだろう
後ろを振り向くと震えている夢と言われた子
「これで分かったでしょう?
自分の置かれている立場が」
コクリと頷いた夢と言われた子
「顔を上げて」
「え?」
おでこに、人差指を当てて、小さい陣を加える
「はい。大丈夫よ」
「一体・・・」
「あたしよりも魔力の低い者たちからは
触れられない。解除を出来るのは
あたしか、あたしよりも魔力の強い者だけ
さっきの奴らくらいだったら、守ってくれるわ。
別に他の生活に影響もないから、普通に生活をしていて大丈夫よ」
そう言うとほっとしたような顔をしている夢
「さて、今から食事にしましょ。
奈未ちゃんは、嫌いなものはあるの?」