人間を好きになった、魔界の王の娘
そんなわけないか。
「俺はこの婚約自体今日知ってるんだ。
そんなの。にはい、そうですか。ってなるか」
そうだよね・・・
「それに、婚約者だって言うなら、俺を本気にさせてみろよ」
本気に?
どういう事?
「お袋。俺が大学に行ってる間、コイツをどうすんの」
「夢と一緒に学校に通わせるわよ」
ガッコウ?
通うってどういう事?
通わなくても、別にいいはずなのに・・・
「は?何言って」
「だって、16歳なのよ?それなのに
家に引きこもらせておく理由は何?」
「あの家に1人でいるよりはいいかもしれないが」
「夢と奈未ちゃんは同じ年なんだから
安心でしょう?」
「そうだけどよ」
「そう言えば同い年だったんだね」
「そうみたい」
「今更遠慮なんてしないでよ?」
「あ、うん」