人間を好きになった、魔界の王の娘

おじ様の部屋だったのかもしれないし
お爺様の部屋だったのかもしれない

ここで寝るのはよそう・・・

結局部屋に入ったのは、お母様の使っていたらしい部屋で
ベッドに横になった

「お母様の匂いだ」

何で、魔界にいるはずのお母様の匂いがここでもするんだろう
もっと、お母様とは一緒に居たかった
でも、魔界に居たら、あたしは魔力が少なすぎて
きっといられなかっただろう

自然と目を閉じて寝てしまったのを
悠翔君が見ていたなんて気が付かなかった

「寝たか。
何で、今更ここに来たんだよっ奈未」

そう言った事すら気が付かなかった
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