人間を好きになった、魔界の王の娘
8
そう言って本当に歩き出した燿君
「ひ、燿君っ」
「幼馴染なのに、君付け?」
「え?」
「燿でいいよ。それにこれから遊びに行くって言っても
俺の通ってる学校だし、これ、着けとけば
俺の関係者だって分かるから」
そう言って、燿君のつけてるブレスレットをあたしに着けてくれて
「アイツ・・・夢が何を言ったか知らないけど
確実に俺も由香も奈未を他人だなんて思ってないから」
「え?」
「俺達は幼馴染だってちゃんと思ってるから」
そう言ってくれた燿君
「あ、でもこれからは君付けしたらお仕置きしようかなぁ~」
オシオキ!?
「兄貴には、内緒だから今日のサボり」
「へ?」
「だって、俺の行ってる学校に連れてなんて行った
なんてなったら、やばいだろうね。兄貴が」
「何で?」
「何でって、俺の行ってる学校が、元男子校で
まだ、女子生徒が限りなく少ないから」
そう、なの?