人間を好きになった、魔界の王の娘
「お前の妹、気がつえーからしょうがねーんだろうけどさ」
「まぁな」
この人も夢ちゃんと知り合いなんだ
「で?名前は?」
「し、白井奈未です」
「奈未ちゃんね。俺、ダイキって言うの。よろしくね」
ダイキ君・・・?
ドクンと高鳴った胸
どうしてなんだろう?
「奈未?」
「ひ、燿君?」
「君付け、禁止」
「あ・・・」
さっき言われたばかりだったのに
「どうしたの?ダイキ見て」
「わ、分からない」
でも、さっきの胸の音は何?
「俺に惚れちゃった?」
惚れ・・・?
そう思っても思い浮かぶのは、悠翔君で
きっと、気のせい。気のせいだから
燿君と一緒に学校の中に入っても
大人たちも、他の人たちも何も言わない
寧ろ、陰でこそこそ言われてる
ここも、居心地がいいとは言い切れない
「あの学校よりも、規則はかなり緩いと思うけど」
「そうなの?」