秘密の秘密は秘密じゃないのかもしれない
雅臣さんにもらったお菓子を2人でつまみ、のんびりとテレビを眺めていた。

何気ないこの時間がとても心地いい。
23時を過ぎ、

「真帆、そろそろ寝るか。歯ブラシ出すな。」

「ありがとうございます。」

「また敬語!」

「ごめん。」

一緒に洗面所に行き、2人並んで歯磨きを始めた。

なんだか向かいの鏡を見るとお互いの顔を見ていてくすぐったい。クスクスと笑いあった。

「お邪魔します。」

「どうぞこちらへ。」

雅臣さんの右側を開けてくれ私を布団に入れてくれた。

クーラーがかかっているので雅臣さんとくっついていても暑くない。

私は思いっきり雅臣さんに抱きついた。

「まだここにいてくれてよかった。昨日までずっと眠れなかったの。まだ1カ月経ってないのにもう雅臣さんに捨てられちゃうと思った。」

雅臣さんも私を抱きしめ返し、

「俺もだよ。大好きだから離れられないけど、離れられたらどうしようかと思った。取り返すしかないけどな。」

「うふふ、そんなこと言ってくれるなんて嬉しい。大好き。」

そのまま絡み合うようにベッドに沈み込み、結局なかなか寝れない夜を過ごした。
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