秘密の秘密は秘密じゃないのかもしれない
今週は先週ほどの忙しさもなく多少の残業だけで帰れた。

雅臣さんはそうはいかないけれど、私たちはメールや電話のやりとりを毎日していた。

繋がってる…そう実感できた。

『真帆、土曜日に花火大会があるみたいだ。行かないか?』

『行きたい!でもたしか雅臣さん仕事入ってましたよね?』

『昼過ぎには終わると思うから大丈夫だ。』

『嬉しい。』

『じゃ、悪いけど駅で待ち合わせにしていいか?』

『はーい。』

どうしよう。
花火大会だなんて久しぶり。
何年ぶりだろう。
浴衣着ていこうかな。
新調したいけど最近お金を使い過ぎてるから今年はこの1回しか着ないしもったいない。
我慢して今あるものを着よう。

私は押し入れから浴衣を出し虫干しした。

あぁ、楽しみ。
指折り数えるように平日を過ごした。
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