秘密の秘密は秘密じゃないのかもしれない
雅臣さんから22時を過ぎた頃から着信が25件入っている。メールも10件。
待ち合わせは17時半…携帯に連絡をくれたのは22時過ぎ。
私が18時半過ぎに電話しなかったら22時過ぎまで放置されていたってことだよね。
仕事とはいえいくらなんでも酷くない?
これなさそうと分かった時点で連絡を一言でいいからくれてもいいんじゃない?
冷静になればなるほど私は雅臣さんのことがわからなくなってきた。
あの時聞こえた声は誰なの?
仕事じゃなかったの?
どうして呼び捨てされてるの?
私を大切って言ってくれたはずなのに…。
私も大切にしたいと思ってたのに。
やっぱり違ったの?
今でも雅臣さんが好きだと思ってしまう私はバカだ。
好き…だけど、好きだからこそメールは開かなかった。
心が落ち着かないからもう少し時間が欲しい。
私は大きく息を吐き出し、スマホをシャットダウンした。
橋本くんが部屋まで迎えにきてくれ、また私を支えるように車まで連れて行ってくれた。
「橋本くんの車なの?すごいね。」
「あぁ。車で寝泊まりすることもあるから大きいんだ。」
独身が乗るにしては大きめなワンボックスカーを見て驚いた。
助手席に案内されるが、振り返ると後部座席には寝袋やキャンプ道具が見える。
「いいね。こんな車でいろんなところに行けたら楽しそう。羨ましいな。」
「気ままで楽しいよ。思い立った時に出発して、いいと思ったところに立ち寄る。美味しそうと思えば立ち止まり、昼寝したいと思えば立ち止まる。温泉だって今はどこでも日帰りをやってるから困らないしな。」
「自由でいいね!そういうのが旅行の醍醐味ってものかも。最高の贅沢だね。」
「そうだな。車があるから泊まるのに困らないって言うのが一番だよな。泊まれればいつでもどこでも行けるから。」
「凄くいい!聞いてるだけで楽しそう。」
「そう言ってくれて嬉しいよ。さ、シートベルトつけて。行くよ。」
昨日から橋本くんの印象がすごく変わった。
今までも明るくておしゃべり上手で、いい同僚だと思ってはいたけど、性格をより深く知れたと思う。
とても気配りがあって、でも気を遣わせないように笑わせてくれるところとか面倒見がいいところとか、今までよりも橋本くんの人と成りがよくわかった。
待ち合わせは17時半…携帯に連絡をくれたのは22時過ぎ。
私が18時半過ぎに電話しなかったら22時過ぎまで放置されていたってことだよね。
仕事とはいえいくらなんでも酷くない?
これなさそうと分かった時点で連絡を一言でいいからくれてもいいんじゃない?
冷静になればなるほど私は雅臣さんのことがわからなくなってきた。
あの時聞こえた声は誰なの?
仕事じゃなかったの?
どうして呼び捨てされてるの?
私を大切って言ってくれたはずなのに…。
私も大切にしたいと思ってたのに。
やっぱり違ったの?
今でも雅臣さんが好きだと思ってしまう私はバカだ。
好き…だけど、好きだからこそメールは開かなかった。
心が落ち着かないからもう少し時間が欲しい。
私は大きく息を吐き出し、スマホをシャットダウンした。
橋本くんが部屋まで迎えにきてくれ、また私を支えるように車まで連れて行ってくれた。
「橋本くんの車なの?すごいね。」
「あぁ。車で寝泊まりすることもあるから大きいんだ。」
独身が乗るにしては大きめなワンボックスカーを見て驚いた。
助手席に案内されるが、振り返ると後部座席には寝袋やキャンプ道具が見える。
「いいね。こんな車でいろんなところに行けたら楽しそう。羨ましいな。」
「気ままで楽しいよ。思い立った時に出発して、いいと思ったところに立ち寄る。美味しそうと思えば立ち止まり、昼寝したいと思えば立ち止まる。温泉だって今はどこでも日帰りをやってるから困らないしな。」
「自由でいいね!そういうのが旅行の醍醐味ってものかも。最高の贅沢だね。」
「そうだな。車があるから泊まるのに困らないって言うのが一番だよな。泊まれればいつでもどこでも行けるから。」
「凄くいい!聞いてるだけで楽しそう。」
「そう言ってくれて嬉しいよ。さ、シートベルトつけて。行くよ。」
昨日から橋本くんの印象がすごく変わった。
今までも明るくておしゃべり上手で、いい同僚だと思ってはいたけど、性格をより深く知れたと思う。
とても気配りがあって、でも気を遣わせないように笑わせてくれるところとか面倒見がいいところとか、今までよりも橋本くんの人と成りがよくわかった。