秘密の秘密は秘密じゃないのかもしれない
まさか。

まさか……。

たしかにそろそろ生理が来てもおかしくない。
私は順調にくる方なのに。

どうしよう。

私のお腹に赤ちゃんがいるかもしれないの?

掛け布団を握りしめる力が自然と強くなる。

私の頭の中は色々なことが駆け巡る。

すぐにお姉さんが紙袋を持って帰宅した。

「杉原さん。検査してみる?」

「はい。ありがとうございます。」

私はパッケージを持ちトイレへ案内される。

箱に書いてある説明を読み、検査してみると5分待つように書いてあるにも関わらず小窓には2つとも赤いラインが入っていた。

私は呆然として立ち上がれなかった。
どれだけこうしていたんだろう。

「杉原さん。大丈夫?」

お姉さんがトイレまで声をかけに来てくれた。

「は、はい。」

私はドアを開け、お姉さんの顔を見た途端涙が溢れてきてしまった。

私の手に持っている検査キットを確認すると理解したようで、私を抱えるようにしてベッドに戻らせてくれた。
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